引越しの際、家具家電や小物など、さまざまな不用品の処分に困る方は多いのではないでしょうか。
不用品によって適した処分方法は異なりますので、それぞれに決められたルールをしっかりと把握し、適切な処分を行いましょう。
引越し時の不用品処分方法は主に8つ
引越し時の不用品処分方法は、主に以下の8つが挙げられます。
- 引越し業者に依頼する
- 不用品回収業者に依頼する
- 宅配回収を依頼する
- 自治体の粗大ごみにだす
- フリマアプリやネットオークションで売却する
- 買取専門店に売却する
- リサイクルショップに売却する
- 知人・友人にう譲る
引越し業者に依頼する
引越し業者がオプションとして不用品回収を行っているところがあります。
回収費用が追加されるますが、引越しと同時に回収してくれるので効率が良いです。
不用品処分が手間な方は、不用品引き取りも行ってくれる引越し業者を選んでみるのもいいですね。
次に、料金体系の透明性も優良な業者を見極めるポイントです。
明確なプランと料金が提示されている業者を選ぶことで、後から意外な追加料金が請求されるのを防げます。
業者が適切な許可や資格を持っているかも確認しましょう。
不用品回収には、産業廃棄物処理業や古物商などの許可が必要な場合があります。
また、引越し業者によっては引取りのできる品目が異なってくるため、事前に確認しましょう。
引越し業者が提供する不用品処分サービスは、回収した不用品を顧客に代わって廃棄する「引き取り」と、リサイクル商品として再販するために買い取る「買い取り」の2種類に分類されます。
一部の業者は独自のリサイクル商品の販売サイトを運営しており、引っ越し作業で発生した不用品を買い取ることで、取り扱い商品の品揃えをより充実させています。
メリット | ・別途業者の手配が不要 ・引っ越しとセットで割引されるケースもある |
デメリット | 処分料金が高めに設定されている |
他の処分方法との違い | 引っ越しと同時に不用品処理が完了する |
処分費用の相場 | 1点あたり2,500円〜 |
処分に適した不用品 | 家具・家電など |
不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者に引き取りを依頼して処分する方法もあります。
不用品回収に特化している業者のため、衣服などの小物から大型家電まで幅広い不用品の引き取りに対応している点がメリットです。
引き取りの依頼は、不用品回収業者のWebサイト、電話などで申し込めます。
回収日時を事前に予約しておく必要があるため、スケジュールに余裕を持って手続きを進めましょう。
不用品回収業者は、専門的な回収作業を提供し、利用者の手間を最小限に抑え対応してくれます。
しかし、その利便性の反面、回収費用が他の方法と比べて高くなる傾向があります。
さらに、多数存在する業者の中から信頼できる業者を選ぶためには、事前の調査に時間と労力が必要です。
これらのデメリットを理解した上で、ご自身の状況やニーズに最適だと判断される場合、不用品回収業者への依頼は有効な選択肢となります。
メリット | ・業者が直接家まで回収しに来てくれる ・小物から大型家電まで幅広い種類の不用品回収に対応している |
デメリット | 回収日時を事前に予約する必要がある |
他の処分方法との違い | 不用品回収が専門のため、幅広いプランが用意されている |
処分費用の相場 | 1点あたり5,000円〜 |
処分に適した不用品 | 大型家電・ベッドなど運搬が困難なもの |
不用品回収サービスは非常に便利ですが、業者選びには慎重さが求められます。
近年、「無料回収」と謳いながら、実際には高額な料金を請求する悪質な業者とのトラブルが増加しています。
業者を選ぶ際には、「“一般”廃棄物処理業の許可」の有無、を確認しましょう。
「“産業”廃棄物処理業」の許可や「古物商」の許可では、家庭廃棄物の回収はできません。
また、料金体系の明瞭さを確認しましょう。
複数の不用品回収業者に一括見積もりできるサービスや、事前に無料で見積もりしてくれる業者を探すことがおすすめです。
宅配回収を依頼する
不用品を段ボールに詰めて宅配で送る方法です。
決められたサイズの段ボールに不用品を詰め、宅配業者に引き渡すだけで不用品処理が完了します。宅配回収業者の中には、回収した不用品をリサイクルする「宅配便リサイクル」を行う業者もあります。
宅配便リサイクル業者は、パソコンなどの小型家電から冷蔵庫のような大型家電まで幅広い品目を回収してくれるため、まとめて処理したい方におすすめです。。
メリット | ・分別や仕分けが不要 ・料金が段ボール単位で分かりやすい |
デメリット | 事前に希望日時を指定して引き取りに来てもらう必要がある |
他の処分方法との違い | 特定の不用品(パソコンなど)に関しては無料回収してくれる場合がある |
処分費用の相場 | 1点あたり1,600円〜 |
処分に適した不用品 | 家電、どの回収品目に当てはまるか分からないもの |
自治体の粗大ごみ回収に出す
自治体による粗大ごみ回収を利用する方法もあります。
ほかと比べて、費用が安価に済む点がメリットです。
指定された日時に粗大ごみとして指定場所に出しておけば、自治体の業者が回収してくれます。
回収日までにコンビニなどの取扱店で「粗大ごみ処理券(シール)」を料金分購入し、指定日になったら、シールを貼って、回収場所に出しておきましょう。
一方で、収集日時や申し込み方法、出し方のルールは自治体によって異なるため、確認が必要です。
収集対象外の不用品があれば別の方法も合わせて検討しなければなりません。
費用面を考えると、自治体の不用品回収はお得に感じられるかもしれません。
しかし、実際には利用者自身で不用品をゴミ収集場所まで運ぶ必要があり、さらに回収期日まで不用品を保管し続けなければならないなど、デメリットが存在します。
メリット | 費用が安く済む |
デメリット | 対応する不用品の種類が少ない |
他の処分方法との違い | 自治体事業者が運営しているため、安心して依頼できる |
処分費用の相場 | 粗大ごみ処理手数料:200円~ |
処分に適した不用品 | 家具・家電などの粗大ごみ |
また、エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の「家電4品目」と呼ばれるものは、粗大ごみとして出すことはできません。
リサイクル料金を払うことが義務付けられていて、料金は各製造業者で異なりますので、一般財団法人家電製品協会のサイトで確認しましょう。
フリマアプリやネットオークションで売却する
まだ使える不用品であれば、フリマアプリやネットオークションで売却するのがおすすめです。
捨てるはずのものが、高額で売れることもあります。
ただし、発送作業や購入者とのやりとりなどは、ご自身で行う必要があります。
また、フリマアプリやネットオークションに出品しても、確実に売れるわけではありません。
引越し日までに売却できなかった場合の対処法を考えておきましょう。
メリット | ・不用品を現金化できる ・状態が良ければ高値で売れる |
デメリット | 買い手とのやりとりに手間がかかる |
他の処分方法との違い | 幅広い種類の不用品に値が付く |
処分費用の相場 | 各種手数料(売却価格の5%~10%) ※プラットフォームにより異なる |
処分に適した不用品 | 衣服などの小物サイズの不用品 |
買取専門店に売却する
買取専門店に不用品を売却する方法もあります。
買取専門店に売却するメリットは、不用品を現金化できる点です。
店舗に不用品を持ち込むだけで査定作業を行い、その場で現金と引き換えてくれます。
査定額に納得がいかない場合は、そのまま持ち帰ればいいだけなので気軽に利用できる点も魅力です。
一方で、壊れているなど状態が悪いものに関しては買い取ってくれないケースが多く、
処分できる品の幅が狭いといったデメリットがあります。
メリット | 不用品を現金化できる |
デメリット | 状態が悪いと買い取りしてもらえない |
他の処分方法との違い | 不用品を処分ではなく買い取ってくれる |
処分費用の相場 | 買取のため不要 |
処分に適した不用品 | 衣服・家電 |
リサイクルショップに売却する
リサイクルショップは、フリマアプリ・ネットオークションのように発送作業をする必要がないため、手軽に利用できます。
リサイクルショップの買取方法には、店頭買取、宅配買取、出張買取の3種類があります。
店によってはネット上で売却申し込みを受けていることがあります。
ご自分にとって都合の良い方法を選びましょう。
いずれの場合も、本人確認書類(免許証や保険証など)の提示が必要です。
買取価格は時期によって変動するため、売却する品物の需要が高まる時期を狙うと高値での買取が期待できます。
リサイクルショップへ直接持ち込む方法もありますが、店によってはネット上で売却申し込みを受けていることがあります。
ご自分にとって都合の良い方法を選びましょう。
リサイクルショップは、高額での売却は期待しにくいものの、処分費用を浮かせられるのがメリットです。
いくつかの不用品をまとめて引き取ってもらえることもあります。
不用品を一気に片付けてしまいたい方は検討してみてはいかがでしょうか。
メリット | 発送手配や作業不要 |
デメリット | 店舗に出向く手間がかかる |
他の処分方法との違い | フリマアプリ、買取専門店と比べて買取価格が低い傾向にある |
処分費用の相場 | 買取のため不要 |
処分に適した不用品 | 日用品、雑貨、衣類、家具・家電まで幅広い |
友人や知人に譲る
家具や家電などは、友人や知人の中に欲しい方がいる場合があります。
SNSなどで、引っ越すから不用品を譲りたい旨を発信すると、反応が返ってくるかもしれません。
タイミングがあえば、友人や知人が引き取ってくれるでしょう。
大きめの不用品の場合、友人や知人の家まで運ぶのが大変です。
送料がかかる場合、どちらが負担するかなど事前に決めておきましょう。
メリット | 知人、友人相手のため安心して不用品を渡せる |
デメリット | 大型家電など持ち運びしにくいものは引き渡しにくい |
処分費用の相場 | 無料 |
処分に適した不用品 | 衣服・小型家電など持ち運びやすいもの |
引越し時の不用品処分方法について、実際の利用者の声を参考に、業者の信頼性やサービス品質を判断することも大切です。
これらのポイントを踏まえ、複数の業者に見積もりを依頼するなど、サービス内容や料金を比較検討することをおすすめします。
引越し業者と不用品回収業者、どちらがおすすめ?
引越し業者、不用品回収業者のどちらがおすすめかは、不用品の種類や数によって異なります。
- 不用品の種類や数が多い:不用品回収業者
- 不用品の種類や数が少ない:引越し業者
不用品の種類や量が多い場合は専門の不用品回収業者を活用しましょう。
専門の不用品回収業者を利用するメリットは、回収可能な不用品の品目が非常に幅広い点です。
粗大ごみはもちろん、小物雑貨、衣類、書籍などさまざまなジャンルに対応しています。
デメリットは、引越しとは別に業者を手配する必要があり、スケジュール調整の手間が発生する点です。
不用品の種類や量が少ない場合は引っ越し業者に一括依頼をおすすめします。
引越し業者に依頼するメリットは、引越し作業と同時に不用品の回収・搬出作業を行ってくれる点です。
また、引越し業者の不用品回収にかかる費用は、自治体よりは費用がかかりますが、不用品回収業者よりはリーズナブルに済むケースが多いです。
デメリットは、回収できる不用品の種類が限られている点です。
また引越し業者によっては不用品回収を実施していないこともあるため依頼時に確認しましょう。
引越し業者と不用品回収業者に共通して、買取サービスを実施しているところもあります。
引越しで不用品処分する際の注意点
引越しで不用品を処分する際の注意点として、以下の4つが挙げられます。
家電リサイクル法を守る
引越し時の不用品処分では、家電リサイクル法を守りましょう。
家電リサイクル法とは、家電製品に使用される資源の再利用を促進し、適正な処理を図ることを目的として制定された法律です。
テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機の家電4品目が対象で粗大ごみとして処分できません。
家電リサイクル法に基づき、上記4品目は必ず有料で処分・回収が必要です。
多くの場合、引越し業者に依頼すれば家電リサイクル対象製品の回収・処分を同時に行ってくれます。
ただし、引越し業者によっては別途手数料が発生したり、回収に対応していなかったりするところもあるため事前の確認が必要です。
新しい家電製品に買い替える際、同じ種類の古い製品は購入店で引き取ってもらうことが可能です。
この場合、リサイクル料金と収集・運搬料金が必要となります。
処分のみを希望する場合は、購入した店舗に引き取りを依頼するか、各自治体が案内する方法を確認して処分することが推奨されます。
自治体によっては、指定の回収場所への持ち込みや、回収ボックスの設置など、さまざまな方法で家電のリサイクルを行っています。
また、小型家電リサイクル法の施行により、多くの市区町村でパソコンを含む小型家電の回収が行われています。
ただし、回収品目であっても、最大辺が自治体の規定サイズを超えるものは粗大ごみとして扱われる場合があります。
詳細な回収品目や方法については、各市区町村のホームページで確認してください。
自治体の回収ルールを守る
自治体で不用品処分を依頼する場合は、回収ルールを守りましょう。
引越し作業中に発生する不用品の処分方法として、自治体による粗大ごみの回収サービスがあります。
しかし、自治体によって具体的なルールが細かく設定されているため、事前の確認が必要不可欠です。
粗大ごみの申し込み期限・最大申し込み数・処理費用などは自治体により異なります。
収集当日の指定時間外に粗大ごみを出してしまうと受け付けてもらえない自治体もあるため、注意しましょう。
早めに依頼する
引越しに伴う不用品の処分は、早めに依頼しましょう。
不用品の査定・回収の手配など、手続きには相応の日数を要するためです。
業者に依頼する場合は、引越し日の1か月前を目安に手配しましょう。
特に大型連休の時期は混雑するため、余裕を持った予約が必要不可欠です。
直前の申し込みでは、業者に断られる可能性があります。
引越し当日しか処分する時間がない場合は、引越し業者に依頼するのがいいですね。
違法業者に注意する
引越し時の不用品回収を業者に依頼する場合、違法業者に注意しましょう。
一般廃棄物処理業の許可を持たない違法な不用品回収業者が急増しており、トラブルが多発しています。
無料で回収と言われ利用した業者が違法業者で、後から高額な料金を請求される被害にあう例が後を絶ちません。
引越し作業で発生した不用品の処分に当たっては、許可を得ているきちんとした業者を選ぶのが重要です。
違法業者に引っ掛かってしまうと、法的トラブルに巻き込まれる恐れもあります。
不用品処分の費用を安く抑えるコツ
不用品処分の費用を安く抑えるコツとして、以下の2つが挙げられます。
繁忙期を避ける
引越し繁忙期を避ければ、費用を抑えられます。
繁忙期の代表例は、3月から4月にかけての年度末です。
繁忙期は引越し需要が高まり、不用品の処分や買取依頼が集中します。
結果として、引越し業者・不用品回収業者は料金を値上げせざるを得なくなります。
逆に需要が低い時期であれば客足が遠のくため、費用を抑えられる確率が上がります。
繁忙期に引越す場合は、事前に不用品回収を先に済ませておくと費用を抑えやすいです。
できるだけ買取に出す
不用品の処分費用を抑えたい場合は、できるだけ買取に出しましょう。
買取対象品があれば、他の不用品の処分コストを相殺できる可能性があるためです。
近年は、リサイクルショップや買取業者による出張買取サービスも増えてきました。
出張買取サービスを利用すると、自宅に業者が訪れて不用品を直接査定してくれるため、梱包・運搬の手間が大幅に省けます。
引越し時の不用品処理として非常に便利なサービスです。
一部の引越し業者でも不用品の買取に対応しているところがあり、引っ越し作業と同時に買取・処分をまとめて依頼できます。
買取対象外の不用品も処分へ回されるため、処理の手間が軽減されるメリットがあります。
不用品処分と並行して引越し手続きも進めよう!
引越しにおける不用品の処分方法はいくつか考えられます。ご自身にとって最適な方法を選び、ルールを守って処分しましょう。
また、引越しが決まった段階で大型の不用品を処分する方法を考え、細かいものは片付けながら処理していくとスムーズです。
ゴミの回収日も考慮して計画を立てましょう。
また、引越しは荷造りや手続きなど、たくさんやるべきことがあります。
リストアップし、効率よく手続きを済ませるのがおすすめです。
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